将来を見据えた診療を
患者様の人生や将来を考えて診療方針を考えます。特に抜歯について検討する際は、その歯が患者様の生涯を通して健康な状態を保てる歯であるのか、それとも今のうちに抜いた方がいいのか、慎重かつ十分に考えて見極めます。歯科医としてのキャリアは33年になり、今までに数多くの患者様を診てきましたので、長年の経験をその見極めに生かしています。 歯を抜かない歯科医を良い先生だとする考えもありますが、どこかのタイミングで抜かなければ後々問題になることがあります。ある歯が数年はもつけれども、その後に病気になりトラブルを引き起こすケースがありますので、今の状態だけでなく患者様の将来までを見据える必要があるのです。骨粗しょう症の薬を服用されている患者様が抜歯をすることで、薬の副作用が出る可能性もあります。そういったさまざまなことを検討した結果、歯を抜くという提案をするときはあります。ですが、抜歯は患者様の気持ちに大きな影響を及ぼすことがあるため、安易に「抜きましょう」とは言いません。先生によっては1つの治療を明確に定めてその方針でいきましょうという方もいますが、私の場合は常に3つほどの選択肢を患者様が考えられるようにお話し、その中に抜歯という選択があることを伝えるようにしています。